これが解けるか!

Can this be solved!

これが解けるか!

よもぎ焼きもちと黒豆茶

 久しぶりに山田くんと会うことになった。先日、無事に希望する大学院の入試を受かったらしいので、合格祝いに先斗町で食事をする約束をしたのだ。

 梅田から阪急に乗り河原町に着く。改札を通り抜け地上に出ると、雨が降っている。時刻は18時15分。待ち合わせの時間まであと30分だ。高瀬川を横切って四条大橋に向かってゆっくりと歩く。 

 四条大橋前の交番に来た。橋の入り口付近を見渡すが、山田くんらしい人は見当たらない。腕時計を確認する。18時20分。少し早く来すぎてしまったようだ。

「やれやれ」

 もと来た高瀬川の方に歩を帰す。たばこ屋の前を通り過ぎてすぐのところに和菓子屋さんがあったはずだ。

 しばらく歩くと、その店を見つけた。店内に入り、どんな和菓子があるのか見て回ると、焼きもちと銘打たれたものを見つけた。色は緑色だ。たぶん、よもぎが入っているのだろう。時刻は18時24分。待ち合わせの時間にはまだ少し時間がある。

「すみません、焼きもちを一つください」

 店員の女性に声をかけると、その女性はやわらかな声で返事をし、こちらを振り向いた。

「こちらでお召し上がりになられますか」

「はい、こっちでいただいていきます」

 そういうと、その女性はまたやわらかな声で返事をし、席にかけて待っているようにと私に伝えて、慣れた手つきで焼きもちを準備し始めた。

 席につくと、自然とため息が出た。そして、ぼうっとしてここ最近の出来事を振り返る。桂さんの計画のこと、京都で起きている奇妙な出来事、今日の雨について、そして、山田くんの大学院合格。いろんなことが起きている。

「お待たせしました」

 驚いて思わず身体をびくっとさせる。店員の女性がぼうっと物思いにふけっている私に声をかけたのだ。

「あ、ああ、すみません。ありがとうございます」

 女性がうなずいて、私の前に小さなお盆を差し出す。焼きもちと、茶色の液体が入った湯呑だ。香ばしい香りがする。たぶん、黒豆茶だろう。

「ごゆっくりどうぞ」

 女性は軽く微笑むと、私の席から離れていった。

 私は香ばしい香りがする茶色の液体を軽く口に含んだ。やはり黒豆茶だ。うまい。次は焼きもちだ。まずはひとかじり。ああ、これもとてもうまい。

 しばらく京の味覚を堪能した。そして、ふと、さっき湯呑の中に入っているものが飲む前から黒豆茶であるとわかった理由が気になった。

 

【問】

○においを感知する仕組みについて説明しなさい。

※ただし、粒子、センサー等の単語を用いること。